もぉ〜いいかーい?。。。。マ〜ダダニ。(信州弁)



  • ここ数年、野山へ分け入ることが前より多くなりました。たまに藪こぎに近いこともしてるのですが、今年は初めてマダニに咬まれました。んで、そのレポートおば。こっち方面(昆虫採集とかフィールドワークとか)の HPでは、けっこうダニ話って多いのですが、どこもキモイ話に終始してるみたいなので。

さてさて、6月下旬のことですが。。やっとこ雑事から開放されたKwAは、今年こそは自力でミヤマ採集を!と、「下見」と称してあちこちまわっておりました。んで、この日は、ユーレイ話のある近所の某G山を下見しました。車で入山できる小山なのですが、途中で道はとぎれてしまい、??と思ってよくよく見ると、何やら湿度の高そうな急斜面に踏み分け道が見えます。


カエルなんぞを踏みそうになりながら、そこを登ると、茂みを分けるように山頂への道
(ほとんど獣道)が続いています。例によって「あるぅ〜日、森のなっか〜♪」と歌いながら山頂をめざしました、で、結果は空振りだったのですが。




その夜。
灯りを消してフトンに入った
(比喩)KwAは、何げに気づいたのですが、右の腰の辺りに、なーんか指にひっかかるものがあるんですねえ、こう、皮膚の表面がささくれ立ってるような。


。。。。。。
かさぶたかな?

「っかしいなー、さっきシャワー浴びたときは、特に気が
付かなかったけど。。そのあと、どっかにぶつけたっけ?」



かさぶた
(らしきもの)手さぐりで引っ張ってみる。

。。指先でつまめない?微妙すぎる。。


かさぶた
(らしきもの)上からなでてみる。(まだ暗闇で手さぐり)

ちくっ。。いてっ。。。??


(この期に及んでも灯りはつけていない。)

この時、頭に浮かんだのは、
数日前に読んだ新聞記事。

『この時期、マダニにご注意!』
・・・・いやー、新聞読んどいて良かったホント。


で、隣に寝ている奥さんを起こさないよう、
そーーっと寝室を抜け出しました。
廊下に出ます。



まず、心の準備をします。
(さあ、皆さんもご一緒にイメージしてみてください)

頭の中に、皮膚をズーム・アップ。
表皮を食い破って、皮下にもぐり込もうとしているクモ状8本足の生き物。既に後脚1対しか外からは見えていない。
しかも、その足がモゾモゾと動いている。。。
(イメージイメージ)







廊下の灯りをつけます。

パチッ。








いました。


心の準備しといてよかった。。(それでもこころもち血の気がひいているKwA)
とりあえず自室へ移動し、パソコンを立ち上げます。



マダニ(スペース)ライム病。(Yahoo!で検索です。)(爆)

結果、わかったことは。

  • ※マダニは北海道ではどこにでもいる。
     春から夏にかけて活動するマダニ。寒冷気候を好むマダニは、高度1,500mくらいの所に棲息してるらしいですが、北海道では平地にもいるそうです。ミヤマと同じね^^。それこそ庭の芝生や、公園にもいる時はいる。
  • ※安易に自分で抜こうとしてはいけない。
     マダニは皮下に咬着しているので、ピンセット等で抜いても、頭部が皮下に残ることがあるそうです。また、抜こうとした際に血液中に病原菌を送り込む場合もあるそうなので、病院の方針によってはマダニごと咬着部位を切除してしまう病院もあるらしい。
     自宅で抜いた場合は、同定等のために必ず病院へその虫を持参しましょう。
     「タバコの煙でいぶす」等の民間療法(マダニの抜き方)はライム病が発見される以前の話。キレイに抜けても感染の危険は残ります。必ず病院へ行かなくてはいけませんよ。
  • ※ライム病は恐ろしい病気である。
     比較的近年になって発見された病気ですが、放っておくと死or重大な後遺症が残る、軽視できない病気です。
     静岡県立大学薬学部ホームページが詳しいです。ライム病とは?というページがありました。
  • ※KwAに咬みついてるのは、たぶんシュルツェマダニの♀成虫。まだほとんど血は吸っていない。
     吸血すると腹部がどんどん膨れ上がり、1週間で1センチくらいになり、デキモノと間違われるらしい。この時点で初めて気付く人もいるそうです。


血ぃ吸われるのも癪にさわるし。。抜いちゃうかー?


幸い、うちの奥さんが版下作業用のツイーザー(ピンセット)を持ってまして。
(↑実は、これが見つからなかったら、テキトーな抜き方で失敗したかも;;)

では、抜きます。
注)ここから先は個人のスキルによりますので、参考にしないでください。
KwAはマダニ抜き一級です(嘘)

ツイーザーでつまんでぎゅっと。。。いてて!
予想以上に痛い。いやそれ以上に、こんだけがっちり咬んでたら、頭がもげて皮下に残ってしまう。
困った〜と思いながらもう一回、痛さをこらえつつ引っ張ってみました。
ちょこっと出てきました。1対しか見えなかった脚が、今は2対見えてます。でも、ここまで。これ以上はきつく咬んでて、出てきません。

仕方なくツイーザーを離すと、また前の位置まで潜ってしまいました。
あまり見たくない光景です。

作戦タ〜イム!





作戦決定。まず、脚が2対見える位置まで引っ張り出し、
そこで、マダニもっかいツイーザーでしっかり掴み直して、
一気にツイーザーで圧殺。
そしてそのまま、一気に抜き取る。。!






(結果、作戦成功。無事?安眠に就くことができましたが、、、、、、病院いかねばー)






翌日。

どうして皮膚科ってこんなに混んでるの?あ、
月曜だからか。
たっぷり
1時間半は待たされたあげく、中待合(室)にたどり着きました。さすがに皮膚科。個別に仕切られており、ドクターが順次回診してくるスタイルになっております。(プライバシー重視のよい医院です。)

で、待っているKwAに
婦長さんぽい年輩の看護士(婦)さんが、
「はい、背中の湿疹診察しやすいように、
上脱いでお待ちくださ〜い!」

ってちょっと婦長さん
(かもしれない)、受付で「ダニに咬まれた」って言ったんですけど?腰だし。って、あれ、もういない。。。


婦長さん
(に見える)、忙しいらしいです。

待つこと10分。


「はい、あれ、まだ脱いでないの?」と婦長さん(だなこりゃ)
いや、だから、湿疹じゃなくて、ダニに咬まれたんです。
「ダニ?どこ。」と、今更あなた。。ここですよ、ほら。
「あっら〜。で、持ってきました?」
はい、これ。

「あら〜本当」って婦長さん(決定)、だから最初から言ってるのに。
「じゃあ先生来たら、それ見せてください」
さらに待つこと5分、やっと
ドクター登場。。。

*     *

ドクターはKwAがティッシュにくるんで持参したダニをルーペで観察して、うん。頭もあるし、キレイに抜けてるねえ」でしょ〜。苦心しましたよー( ̄^ ̄)。
で、ドクターは塗り薬をぬるでもなく、ただしくれぐれも継続して飲むように念押しして、
2週間分の抗生物質を処方してくれました。
それから、
マダニは悪い病気を媒介すること(←脅かすような具体的な話はナシ)、2週間たって、患部の腫れやしこりが広がったり、手足のしびれ、関節炎、発熱などがあったら又来るようにとの注意がありました。ちなみに「今月は(KwAで)4人目」だそうです。


と、いうわけで、北海道では、マダニはどこにでもいます。
もちろん
1)長靴をはく 2)防虫スプレー 3)長袖 は、マダニにも有効です。
KwAの場合は、長靴ははいてたのですが、防虫スプレーはしてませんでした。ジーンズの表面を登って、Tシャツの裾から進入したマダニが、腰に咬着したんですね。
(普通はズボンの裾から侵入してスネ、とか、シャツの表面を登って首筋とかに咬着する例が多いみたい。)





それからまる1ヶ月後、また同じ山に、しかし今度は注意して獣道までは行かず、ふもとでスジを採集してきました。
で、帰宅してすぐ、何やら背中が微妙にかゆく、
ひょっと手を伸ばしてつまんでみると。。。



ホント、北海道では、マダニはどこにでもいます。。。。
(続くのか。)