2001年詳細記録

ミヤマクワガタ(WILD♀…1頭)

1)とりあえず飼育ケースをセット。   2001.8.13
何の知識もないままホームセンターへ行き
 ●昆虫マット(くぬぎ純太くん) 
 ●皿木 ●登り木(←産卵材として売っていたもの) ●小枝
 ●枯葉 ●昆虫ゼリー(安くてカラフルなタイプ)

と、手当たり次第に購入しました。
 グッズを持って帰宅。家にあった中型のプラケースに1/2程度昆虫マットを詰め、皿木を中央に置きミヤマ♀をケースに放しました。しかし♀はやたらと動き回ってすぐ転倒、の繰り返しです。転倒防止にと小枝をばらまき、キリフキで適当に加湿して、KwA的にはこれで大満足(;;。しかし目を離すと♀はすぐ転倒するので、この日はずっとケースとにらめっこ(^_^;)でした。
  • 翌日、会社でネットで情報収集。
    Yahoo!で「ミヤマクワガタ&飼育方法」検索する。ヒットしたサイト『けだもの梁山泊』の『ミヤマクワガタの飼い方』を参考にすることにする。2001年8月時点、当該サイトには「ミヤマクワガタの伝道師」なる人がいて、自身の思い入れも含め、ミヤマの飼育・ブリード方法をていねいに解説してあった。その後そのコンテンツは規模が縮小され、2002年11月現在「クワ・カブの飼い方」のコンテンツは存在していない(もしくは、リンクが切られている)状態。
    「スイカを与えてはいけない」←この時初めて知りました(^_^;)。あわてて会社から奥さんに指示し、ゼリーと一緒に入れておいたスイカを撤去。

    2)産卵用セットへの移行(その1 クヌギマット準備編)   2001.8.18
    ネットで得た情報によると「この♀は産卵するかも知れない!」ということで、急遽、産卵セットに切り替えです。以下は『けだもの梁山泊』(上記参照)で得た飼育知識を忠実に実行したものです。

    産卵セットへの準備

    1)材の加水……バケツにひと晩汲み置きしておいた水道水に、市販の産卵木(シイタケのホダ木のクヌギ材)を重石をのせて完全に沈めます。水に味の素(←グルタミンの作用で産卵促進効果があるとのこと)を小さじ1杯入れ、そのままの状態で24時間放置。途中、水かさが減ったので水道水を追加。

    2)材の陰干し……材をバケツから取り出し、日陰で半日干します。

    3)マットの準備…材を埋め込むためのマットの準備です。先に買ってあったクヌギ(&コナラ)マットを半日ほど天日干ししました。これは、ダニや雑菌の消毒とともに、初心者なのでマットの加水量が正確にわかるよう、いったん水分をとばしてしまうためです。そののち、マットを計量容器(KwAの場合は目盛りを手書きしたペットボトルの手製バケツ)に軽く詰めて分量をはかり、マット1リットルあたり200ccの水を加えました。ちなみに、参考にしたサイトには、

    マット1リットルあたりの加水量として、
      オオクワガタ類    130〜150cc
      アンタウエス類    140〜170cc
      ヒラタクワガタ類   170〜190cc
      ノコギリクワガタ類  170〜200cc
      
    ミヤマクワガタ類   170〜200cc
      ネブトクワガタ類   170〜200cc
      ホソアカクワガタ類  150〜200cc
      ツヤクワガタ類    170〜200cc

    ※上記は各種クワガタの基準であり種類によっては好む水分量が上下することもありますが、ほとんどこの通りで充分です。


    と書かれていました。
    (マットと水を混ぜたら、均一に水が行き渡るようにして、混ぜた後少し置いてマットと水分をなじませます。)
    • マットの水分量については、現在では少し違った見解を持っているKwAですが、この分量でも問題はないと思います。感触としては「手で軽く握って団子が出来る程度、強く握りつぶして雫が落ちる程度」がこの時の水分量です。ミヤマは一応水分をオオクワなどより気持ち多めにしておく方が良いというのが一般的な考え方のようです。(現在は、加水済みマットを使ったり、目分量で加水したりとアバウトなKwAですが、初心者の場合は一度きちんと分量を計って加水するのもよいと思います。)ただしいちばん大事なのは、最初の加水量よりも、後の保湿だと思います(←キリフキのことね)。

      3)産卵用セットへの移行(その2 クヌギマットセット編)   2001.8.19
      次に、2)で用意したものをセットしていきます。
      まず中ケースをかるく水洗い(洗剤は使わない)して、ケースの底にマットを2〜3センチ敷きます。敷いた上に材を2本並べて入れ、隙間にマットを詰め、さらにマットを上から材にかぶせ、材を完全に埋め込んでしまいます。
      埋め込んだ上にはもと通りエサ皿木、転倒防止小枝を配置しました。(マットの深さはケースの2/3位になりました)。ゼリーを入れ、クワガタをいれて完了!あとは湿度を保つため、1日1回のキリフキを行います。
      4)黒土マットによる産卵用セットへ、セッティング変更。   2001.8月20日過ぎ
      産卵用セットを黒土マットにかえるまでの経緯。
      • 3)の産卵用セッティングを終え、ワクワクしながら♀を観察していましたが、一向に産卵の兆しがみえません。メスは落ち着かずにケース内をあるきまわったり、壁をよじ登ろうとして転倒をくり返しています。
        夜に灯りが見えると、特に♀はその方向に行こうとし、産卵に集中できないとの情報も得たので、日が落ちると段ボール箱にしまったりしてみましたが、♀の状態は変わりません。
        「時期的にこの♀はもうもう体内に卵をもっていない(産卵を野外で終了している)のでは?とか、もしかしたら交尾をしていない♀なのでは?と、不安はつのる一方です。
         そんなある日、いつものように(^_^;)仕事場でいろいろ調べているうち、偶然Yahoo!でヒットしたのが、「
        黒土飼育の有効性について」というページでした。

      1)ホームセンターで黒土を購入。……園芸用です。石灰や肥料が混ざっていないものを飼ってきました。

      2)加水してケースに詰める。……まず、先のセット(クヌギマットを詰めた飼育ケース)を暴きました。
      (やはり産卵はしていませんでした。)「黒土飼育の...」には、黒土のみでマットをセットすると書いてありましたが、幼虫のエサがないのではないか?と不安もあったので、ケースの底の4隅にこびりついたくぬぎマットはそのまま残した状態で、黒土を加水しながら詰めていきました。水分量は、『水が垂れるほどでは水分過剰。
      手で土を握って、ボソッとした団子ができるくらい』という“植木の土の状態”。産卵材は1本のみとし、1/3程度が地面から顔を出すような状態で埋め込みました。その上に、小枝と皿木をもとのようにセットし、♀を入れました。マット全体の高さは、中ケースの1/2程度です。

      3)その後の加水について…黒土マットはクヌギマットより吸水性がよいので、キリフキしても正直どの程度水分が行き渡っているのかイマイチつかめません。参考にしたページには『セット後は一切加水しないでミヤマを育てたが、産卵した』と書いてありましたが、KwAはケースとフタの間に(新聞紙もビニールも)何もはさんでいないので、やはり乾燥が気になり、1日1回マットの表面がまんべんなく濡れる程度にキリフキをすることにしました。


      5)♀が★ちているのを発見……。   2001.9.8
      黒土マットセット後も、当初落ち着かなげにあるきまわっていた♀ですが、そのうち、たまにしか姿をみかけなくなっていました。そして9月8日、エサ交換のため皿木をどけると、その下で、メスが★んでいました。
      ♀をケースから出し、穴をあけたチラシをケースとフタとの間にはさみ(適度な乾燥防止とコバエよけ)、1ヶ月半後にセットを暴くこととし、封印しました。(この後、加水はしませんでした。)


      『初めてのクワの★でした。。。。。。。合掌』


      ♀が★になった時のケースの状態。♀のまわりにかすかに見える円い土の跡が皿木のあったところ。手前側が産卵材。

      6)ケースを暴く。幼虫発見!   2001.10.6
      予定より少し早いですが、ケースを暴いてみることにしました。
      なぜかというと、ふつうは産卵に成功すると、ケースの底に白い卵が点々と確認でき、また、孵化した幼虫の姿も見えるということだったのですが、
      まったくそのようなものは見えないので、半ばあきらめムードだったです。
      また、
      3週間程度で幼虫は孵化し、孵化した幼虫は黒土の中を進んで産卵材の中へ入っていくので、卵は確認していませんが『卵を確認して1ヶ月程度たてば幼虫が産卵材に入り込んでいる』と先の参考ページに書いてあったので。
      まず、産卵材を掘り出し、ノミとマイナスドライバーを使って材割り。このときは
      食痕などという知識はありませんから、ただ木目に沿って慎重に割っていきます。成果はゼロ。。。。
      次に、100円ショップで買ってきた園芸用のバットの上に、ケースを逆さにして黒土マットを全部移します。
      ♀の★後は一切の加水をしていないので、マットはサラサラと砂山状に崩れました。ミヤマは材と黒土の両方に生むタイプだと聞いていたので、次に黒土マットを慎重に探っていきます。。。いません。あきらめかけた時、何やらうごめくものが。1頭目の幼虫を発見。続いてさらに2頭……計3頭、たった3頭ですが、初めての幼虫です。やった。
      1令ですが、孵化したてという感じではありませんでした。3頭ともまったく大きさに差はなし。
      「黒土に混じっていた木屑を食べて育つ」らしいのですが、特に木屑は混じっていなかったはず。
      何を食べていたのかわかりませんが、3頭とも元気です。

      500mlのペットボトルを2つに切り、多めに加水した新品の「くぬぎ純太くん」を詰め、中ケースにならべました。下の写真のあと、マットの表面に小さな穴を掘り、幼虫をその穴に投入。各セットに食品用ラップ(キリで30個程度穴をあけたもの)をかぶせ、冷暗所へ保管しました。
      ※2002年には小プリンカップを使いますが、この時点ではまだその知識はありませんでした。


      7)最初のマット交換(2令から3令へ)   2001.11.2
      西区の某ショップで買ってきた細かい発酵済み添加マットに交換するため、幼虫たちを暴きました。
      先月と比べて、ずっと大きくなっているのに感動!(どうやらこれが
      2令らしい)殊に1頭だけ頭幅が広いので、こいつが♂!と勝手に決めました。今思えば、その1頭はさらに3令に加令した直後だったのだろうと思います


      左が頭幅の広い方。他の2頭は右の状態。

      買ってきたマットは加水された状態のものでした。ちょっと水分多めでしたが、まあいいやととのまま使うことに。しかも、マット全換えしました。(後で知ったが、足していくか、古いのを1/3くらい残して、新しいマットを追加した方がよかったらしい。)さすがに幼虫たちが新しいマットに馴染むか心配でしたが、特に表面にでてくることもありませんでした。
      (あとになって一つのマットには
      黒カビが発生しましたが、その部分を交換したのみで、カビはおさまりました。多少の白カビはほかの2頭のマットにも発生しましたが、広がることはありませんでした。



      8)2度目のマット交換(2令から3令へ)   2001.12.30
      暮れの大掃除のついでに(?)、大きなケースに交換するために幼虫を暴きました。さらに1頭が頭幅が広くなっており、例によってこの頭幅の広い2頭を♂と断定しました(写真左)。
      ※しかしのちに、♂と思われた1頭が蛹化し、♀であることが分かりました。体格差がほとんどない状態で頭部が小さかった1頭は、やはり2令の終わりの状態だったようです。


      左が頭幅の広い方。他の1頭は右の状態。

      羽化させるためには、どの程度のケースが必要なのかの知識がないので、3頭ということもあり、小さいよりはいいだろうと小ケースを3個用意しました。
      ※後になって知ったのですが、♀や小型の♂ならミニ仕切で、大型の♂でもミニケースで充分羽化可能だとのこと。ただし、ケースが大きかったおかげで、その後のマット交換の回数を減らすことができたような気はします。
      この時点で旧マットはまだ食べ尽くされておらず、劣化もそれほど進んでいませんでしたが、例によって(^_^;)、マットは全換えしてしまいました。写真の右に見えるホームセンターでも売っている最低価格のクヌギマットです。(これでまた幼虫たちは粗食に逆戻り。。。)



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