2002年「爆産」詳細記録(その3・2003年7月以降)

12)ミヤマ羽化!(その1 ♀、その2 ♂)   2003.07.02

第1号羽化です。プラケース(ミニ仕切はずし。ふたとの間には穴をあけたラップ)の底の。側面に近いところに蛹室をつくっていて、蛹は色の具合で確認できたのですが、蛹室の窓が小さすぎて成虫がよく確認できないのですが、たぶん♀だと思います。後ろの方しかみえないのですが、前羽がちゃんと閉じているのでまずは五体満足かな。よかったよかった。実は気づいたときは既にかなり黒くなってきていたので、たぶん7月1日の早朝くらいに羽化したものだと思います。
そして7月5日、雌雄を確認したくて、マットを少し掘って、上から蛹室をのぞいてみました。やはり♀でした。
で、どうやらホワイトアイみたいなんです。

最後に移した幼虫(7/5撮影)

続けて、別プラケ(これまたミニ仕切はずし)の、蛹化していた
♂の方を覗いてみると、真っ白な後翅がぴんと伸びていて、、、やったあ!羽化の真っ最中です。こちらも蛹室の窓が小さくてよく見えないのですが、なんとか順調に羽化してくれているみたいです。これで2頭目。

※ホワイトアイだった♀、その後10日ほどで白→グレーに眼の色が変化してしまい、最終的には普通の色(黒)になってしまいました。この個体の親は、前年の中深ケースで産卵(47頭)した♀で、その後、全国に配った兄弟のうち、同じく♂1♀1頭のWEが確認されました。(♂はその後★に、♀はやはり時間の経過とともに普通の眼の色になってしまったそうですが。。。)

13)一頭の蛹を人工蛹室へ。(その3 ♂)   2003.07.06
きのう羽化したミヤマ♂は、順調に羽を乾かしてたたんでいるようですが。
もう一頭の♂蛹が、どうもマ
ズイ所に(プラケの底に、不完全な形の)蛹室を作っていて、またまた悪夢の繰り返しになりそうで、急遽人工蛹室に移しました。こないだ不全だった♂(おととし生まれ)ほど大きくはありません。せいぜい55ミリくらいだと思いますが。。。脚がまたまたあまりキレイにそろってないのですが、これくらいなら問題なく羽化するでしょう。。。してほしい。。。
14)人工蛹室の♂、羽化   2003.07.18

7/16頃から、脚部等が茶色くなり、いつ羽化してもおかしくない状態だった人工蛹室の♂。けさもまだ仰向けで、しかももう完全に破水しているように見えるのに動きナシ。不全か、★かと思っていましたが。。。今日遅くに帰宅すると、羽化していました。後翅が完全にしまわれていないのが不安ですが、このあと果たしてどうなるか。頭部・大アゴはうまく剥けてないみたい。放っといて大丈夫なのかな。。。とりあえず様子見しているうち、数時間経つと、体色の変化とともに、後翅も納まり、脱皮もすすんでいきました。


頭部の皮が脱げずに心配。。。(7/18)


数時間後の姿。(7/18)その後、最終的な計測では62ミリでした。


翌日(7/19)、ケースで先に羽化していた♂を掘り出しました。サイズは61ミリ。
実はこの時は気付かなかったのですが、今になって写真を見てみると、
こちらもWEだったです。(その後
普通になってしまいましたが。)



人工蛹室で羽化した♂は、まる1日で完全に皮を脱ぎきりました。

15)1頭目♀活動開始(2003.8月下旬)。2頭目♀掘り出す(2003.09.10)

 8月も終わりになって、やっと夏日がやってきました。約1ヶ月前に羽化した♀(最初WEだったやつ)がエサを食べたり徘徊している姿を見かけるようになりました。一越になるかと思ったのですが、一年一化で活動してくれるようです。
 さて、ここまで8頭中3頭の羽化を確認したのですが、
残りの5頭中、2頭は幼虫で動き回っているのが見えます(二年一化ペースかも)。
 それで、残りの3頭が、蛹室の位置が悪いのかどうなってるのか分からないので、意を決して1頭暴いてみました(9月10日)。
羽化してました。♀です。WEだったやつよりひと回り大きい感じ。こちらも実は、先にWEだった♀と♂と同腹の個体なので、WE血統ですが、羽化時にWEだったかは今となっては分からずじまいです。
  • この時点ではまだ暴いていない、姿の見えない残りの2頭は、後日(11月16日)暴いてみたら★になっていました。ら。。
    1頭は3令で落ちていたようです。もう1頭は蛹化不全だったようです。。。。
    蛹化不全の方のケースは、例の「マットの再発酵」のせいで★になったようですね。。。
     
16)1頭目♀を、2001年生まれの♂(羽化不全)とペアリング。(2003.09.22)
(撮影/9月22日 )
 2001年スタート分飼育記録で、70ミリUPで羽化不全だった♂。活発に動き回り、エサも食べているので、1頭目♀と同居させることにしました。
 羽化不全で後脚も不自由な、交尾成功の可能性低いですが、KwAが飼育し始めた最初の♀が産んだ唯一の♂なので、できれば子孫を残して欲しかったのです。交尾しやすいように止まり木を2本積み上げて様子を見ました。♂は♀を追っかけるのですが、脚が悪いのもあって、♀の動きについていけません^^;。
 次に、止まり木を一本立てて、♀の上に♂を乗っけてつかまらせてみましたが、♀が落ち着かずこれも失敗。こうなったら自然にまかせることにし、中深ケースにマットを薄く敷き、ゼリー、樹皮を配置して様子をみていたら、ゼリーを食べに来た♀に♂が乗っかって、交尾しはじめました!
 1日ほどそのままのケースで飼い、翌日、産卵用セットをし直しました。(
2003年の第3セットです。)
→この個体の飼育記録は「2003年スタート分」に引き継ぎます。
17)2年目に向かう2頭の幼虫たちのメンテナンス。(2003.09.22)

 ♂成虫は休眠中。(10/2)


 2頭の♂は、水ゴケのケースで眠っています。いちおう、ゼリーを入れてますが食べている気配はありません。♀が待ってるのでそろそろ起きてほしいのですが。
 ところで、まだ幼虫なのが2頭いるのですが、この時期、飼育種・頭数がやたら増えていたので。この2頭はすっかり放置していました。サイズもかなり大きくなっているので、まず♂だと思うのですが、こなままにしておくと、2001年生まれの♂のように2年1化で羽化不全や蛹室で圧死という事故になりかねません。何か対策を考えないと。。。


ちょっとまずいで動かなくなっている3令幼虫。(10/9)

 それから1週間。やはりというか。。。1頭がケースの底に居着いてしまいました。去年COVAさんがおっしゃっていた「ケースの底に黒土を詰める」(←黒土層に完全な蛹室を作らせ、羽化不全を防ぐ)という対策を実行することにしました。


掘り出した3令幼虫。皮下脂肪もたっぷりの14gB(10/9)
計測してみると14g。このまま行くと70ミリ近くのサイズになると思われますが、ケースがなく、不安を抱えながら、小ケースに黒土を高さ4センチほど詰め、その上に2次発酵マットを詰めてセット。もう少し黒土の量が欲しいところですが、あるていどくぬぎマットを詰めるためには小ケースではこれが限界。もう1頭(こちらは13g)はとりあえずそのままのケースで(NISSOミニプラケ仕切つきの仕切はずし)くぬぎマットの詰め直しのみを行いました(湿度はフタにはさんだ穴あきラップでキープ)。

18)幼虫をビンに移す。(2003.10.11)


ケース底面からみたところ。(10/11)
マットの詰め直しから2日。大きい方の幼虫は、黒土層の中、ケースの底面の隅で丸まっています。よりによって最悪の位置。ここで何かあっては。。。やはり黒土の量が足りなかったのか(←それだけではないと思うのですが、とりあえず対処できるのはこれくらいです)。
 そこで、
1500ccビンに移してみることにしました。ビンの形状上、黒土層を厚くできるし、 マットにかかる圧力が大きいのでいったん蛹室を作ってしまえば崩れにくいという考えです。ビンの半分よりやや下くらいまで(高さ約8センチ)黒土を詰めて、幼虫を投入。



 その後やはり幼虫は下層の黒土の中に潜り込みました。1週間経過して、ビンの幼虫はいちばん危険な位置(ビンの底面)までは潜らず、プラケのもう1頭も問題なし。来春まで蛹化しないのかもしれませんが、去年の経験からもいつどのような事態になるかわからないので、今後も気をつけていこうと思います。


ビンの幼虫は底より少し上(左)、ミニ仕切はずしの幼虫もまあまあの位置に。(10/18)

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続く。