リフォームの提案その@
◇◆◇高齢化に対応した住宅改修のすすめ◇◆◇
―――私たちは福祉ケア・リフォームを提案します。

 今までの住み慣れた住宅をリフォームするとき、最も重要視する事項は何でしょうか。

 頭に浮かぶのは「寒い浴室をユニットにして暖かく」「使いやすいシステムキッチンが欲しい」などの設備機器の充実が一般的なようです。「間取りの変更」や「断熱改修」なども挙げられますが、ここで一つ押さえておきたいポイントは『将来のライフサイクルを見据えたリフォームをおこなう』ということです。

 私たちは歳をとり、老けていきます。そのためにも床の段差の解消やドアノブの変更などのバリアフリー工事も組み込んでいきたいところです。例えば将来、トイレに手摺が必要になると仮定して壁に合板下地材を設置しておけば、あとは必要時に手摺を外付けするだけで済む、というような工事も考えられます。

 下のプランは老夫婦が下水道工事を機会に水廻りを改修した場合の参考例です。

 トイレから浴室までを直線移動できるよう、また排泄や入浴時の介助スペースをとれるように設計しました。暮らしやすい住宅からは、こころのゆとりが生まれます。

福祉
◎改修のポイント

@介助スペースの確保
 改修前の間取りでは介助スペースがうまく確保できていません。この場合、増築してスペースの確保を行うことも一つの方法としてあげられますが、時間や費用もかかります。そこで今回は、現状を維持しつつ、有効にスペースが確保できるプランをご紹介します。このプランは洗面脱衣室との間の壁に開口部を設けています。この場合、引き戸を開けたまま介助できるため、スペースがあまり広くないというご家庭におすすめです。

A動線の短縮・直線化
 スペースを確保するために開口部を新たに設けましたが、動線の短縮にも有効な方法です。以前の間取りでは、トイレと洗面脱衣室間を行き来するのに、一度廊下に出なければいけません。動線が直線化することで家事をする際にも楽になります。

B床の段差解消
 床の段差はなるべく取り除きたいものです。特に浴室などの水廻りでは、滑りやすくなっているためとても危険です。段差解消による工事は、介護保険制度の住宅改修費の支給の対象となっています。   


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リフォームの提案そのA
◇◆◇介護者にもやさしい住宅リフォームの提案◇◆◇
―――私たちは福祉ケア・リフォームを提案します。

”バリアフリー”皆さんはどのようなイメージを持っていますか?

 ほとんどの人が「高齢者にやさしい」といったイメージを持っていると思います。しかし高齢者にとって使いやすいことだけがバリアフリーではありません。

 私たちは高齢者だけでなく介護者にも使いやすいと感じて頂ける住宅リフォームを提案します。


福祉
◎改修のポイント

@介助スペース
 便器の横にスペースを確保します。介助者がいる側に50cm以上確保できれば介助するときに自然な体勢で後ろに回りこめるので、介護者にとっての負担も軽減されます。スペースは両側に確保できれば良いのですが、リフォームではなかなか難しいので、日常の使用状況や健康状態を充分に検討し一人一人にあったプランを提案します。

A可動式の手摺り
手摺  現在手摺りをつけることは当たり前のように行われるようになりました。しかし、壁へ固定してしまえば便器からの距離も近くなければ意味がありません。そうすれば自ずと介助スペースの確保が難しくなってしまいます。
 そこで、お勧めなのが可動式の手摺りの採用です。上下に動く“はね上げタイプ”と左右に動く“スイングタイプ”があります。これなら介助の際に邪魔になることもありません。

B開口部
 入り口は引き戸が便利です。開き戸に比べて有効幅(出入りに使える幅)が広く確保でき、開閉時の動作も単純です。
 また、2枚よりも3枚引戸の方がさらに有効幅が広くなり、廊下が狭い場合でも車椅子で曲がることができます。

開口
C車椅子対応
 このくらいのスペースであれば車椅子でも介助をしながらの使用は可能です。手洗器は、下部に空きがあるものを選びましょう。なるべく自然な体勢で使用できることが負担の軽減につながります。

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